特許法第百十二条の三(回復した特許権の効力の制限)

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(回復した特許権の効力の制限)
第百十二条の三 前条〔特許料の追納による特許権の回復〕第二項の規定により特許権が回復した場合において、その特許が物の発明についてされているときは、その特許権の効力は、第百十二条〔特許料の追納〕第一項の規定により特許料を追納することができる期間の経過後特許権の回復の登録前に輸入し、又は日本国内において生産し、若しくは取得した当該物には、及ばない。
2 前条〔特許料の追納による特許権の回復〕第二項の規定により回復した特許権の効力は、第百十二条〔特許料の追納〕第一項の規定により特許料を追納することができる期間の経過後特許権の回復の登録前における次に掲げる行為には、及ばない。
一 当該発明の実施
二 特許が物の発明についてされている場合において、その物の生産に用いる物の生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をした行為
三 特許が物の発明についてされている場合において、その物を譲渡等又は輸出のために所持した行為
四 特許が方法の発明についてされている場合において、その方法の使用に用いる物の生産、譲渡等若しくは輸入又は譲渡等の申出をした行為
五 特許が物を生産する方法の発明についてされている場合において、その方法により生産した物を譲渡等又は輸出のために所持した行為
  • 特許権が回復することを知らなかった善意の実施に対しても、知っていた悪意の実施に対しても、特許権の効力は制限される。

四法対照

(回復した特許権の効力の制限)
特許法第百十二条の三 前条第二項の規定により特許権が回復した場合において、その特許が物の発明についてされているときは、その特許権の効力は、第百十二条第一項の規定により特許料を追納することができる期間の経過後特許権の回復の登録前に輸入し、又は日本国内において生産し、若しくは取得した当該物には、及ばない。
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(回復した実用新案権の効力の制限)
実用新案法第三十三条の三 前条第二項の規定により実用新案権が回復したときは、その実用新案権の効力は、第三十三条第一項の規定により登録料を追納することができる期間の経過後実用新案権の回復の登録前に輸入し、又は日本国内において製造し、若しくは取得した当該登録実用新案に係る物品には、及ばない。
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(回復した意匠権の効力の制限)
意匠法第四十四条の三 前条第二項の規定により意匠権が回復したときは、その意匠権の効力は、第四十四条第一項の規定により登録料を追納することができる期間の経過後意匠権の回復の登録前に輸入し、又は日本国内において製造し、若しくは取得した当該登録意匠又はこれに類似する意匠に係る物品には、及ばない。
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(後期分割登録料等の追納により回復した商標権の効力の制限)
商標法第四十一条の四 前条第二項の規定により回復した商標権の効力は、第四十一条の二第五項の規定により後期分割登録料を追納することができる期間の経過後前条第二項の規定により商標権が存続していたものとみなされた旨の登録がされる前における次に掲げる行為には、及ばない。
一 当該指定商品又は指定役務についての当該登録商標の使用
二 第三十七条各号に掲げる行為
2 前項の規定は、前条第三項において準用する同条第二項の規定により回復した商標権の効力について準用する。

前条・次条

特許法
特許法第四章 特許権(第六十六条―第百十二条の三)
特許法第四章第三節 特許料(第百七条―第百十二条の三)

前条 
特許法第百十二条の二(特許料の追納による特許権の回復)
次条 
特許法第百十三条(特許異議の申立て)