特許法第百七十六条(同前:再審により回復した特許権の効力の制限)
提供: 特許戦が好きだ
(同前:再審により回復した特許権の効力の制限) 第百七十六条 取り消し、若しくは無効にした特許に係る特許権若しくは無効にした存続期間の延長登録に係る特許権が再審により回復したとき、又は拒絶をすべき旨の審決があつた特許出願若しくは特許権の存続期間の延長登録の出願について再審により特許権の設定の登録若しくは特許権の存続期間を延長した旨の登録があつたときは、当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前に善意に日本国内において当該発明の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は、その実施又は準備をしている発明及び事業の目的の範囲内において、その特許権について通常実施権を有する。
- 本条は、後用権(こうようけん)について規定している。
- 通常実施権の種類は以下の通り
- 許諾通常実施権
- 法定通常実施権
- 特許法第三十五条(職務発明)第一項、使用者が有する通常実施権
- 特許法第四十八条の三(出願審査の請求)第八項、みなし取り下げ後の善意の実施者が有する通常実施権
- 特許法第七十九条(先使用による通常実施権)、先使用権
- 特許法第七十九条の二(特許権の移転の登録前の実施による通常実施権)
- 特許法第八十条(無効審判の請求登録前の実施による通常実施権)、中用権
- 特許法第八十一条(意匠権の存続期間満了後の通常実施権)
- 特許法第八十二条(同前:意匠権の存続期間満了後の通常実施権)
- 特許法第百七十六条(同前:再審により回復した特許権の効力の制限)、後用権
- 裁定通常実施権
四法対照
(同前:再審により回復した特許権の効力の制限) 特許法第百七十六条 取り消し、若しくは無効にした特許に係る特許権若しくは無効にした存続期間の延長登録に係る特許権が再審により回復したとき、又は拒絶をすべき旨の審決があつた特許出願若しくは特許権の存続期間の延長登録の出願について再審により特許権の設定の登録若しくは特許権の存続期間を延長した旨の登録があつたときは、当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前に善意に日本国内において当該発明の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は、その実施又は準備をしている発明及び事業の目的の範囲内において、その特許権について通常実施権を有する。
実用新案法第四十五条〔特許法の準用〕第一項で特許法第百七十六条を準用
(同前:再審により回復した意匠権の効力の制限) 意匠法第五十六条 無効にした意匠登録に係る意匠権が再審により回復したとき、又は拒絶をすべき旨の審決があつた意匠登録出願について再審により意匠権の設定の登録があつたときは、当該審決が確定した後再審の請求の登録前に善意に日本国内において当該意匠又はこれに類似する意匠の実施である事業をしている者又はその事業の準備をしている者は、その実施又は準備をしている意匠及び事業の目的の範囲内において、その意匠権について通常実施権を有する。
(同前:再審により回復した商標権の効力の制限) 商標法第六十条 取り消し、若しくは無効にした商標登録に係る商標権が再審により回復した場合、又は拒絶をすべき旨の審決があつた商標登録出願について再審により商標権の設定の登録があつた場合において、当該取消決定又は審決が確定した後再審の請求の登録前に善意に日本国内において当該指定商品若しくは指定役務又はこれらに類似する商品若しくは役務について当該登録商標又はこれに類似する商標の使用をした結果、再審の請求の登録の際現にその商標が自己の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、その者は、継続してその商品又は役務についてその商標の使用をする場合は、その商品又は役務についてその商標の使用をする権利を有する。当該業務を承継した者についても、同様とする。 2 第三十二条第二項の規定は、前項の場合に準用する。